友の会イベント

「おしらせ」168号(2024年2月1日発行)掲載の世田谷文学館友の会の重要事項などをお知らせします。

2024年4月13日総会及び記念講演開催

【世田谷文学館・世田谷文学館友の会共催 記念講演】

~ 作家・平野啓一郎氏 「三島由紀夫と大江健三郎」~

【講演者メッセージ】
後続の、大いに影響を受けた人間からすると、三島由紀夫と大江健三郎とは、最終的には厳しく対立した、文学史的な兄弟のように見えます。

確かに、この二人の作風は甚だ異なっており、天皇制の評価、戦後民主主義の評価といった政治思想に於いても正反対でした。日本とは何か、という問いへのアプローチとその回答もまったく異なっています。しかし、彼らが正に拘ったその問題は、共通していたとも言え、だからこそ、この二つの固有名詞を並べて論じることには、違和感がないどころか、積極的な意味が見出されるでしょう。

三島は、大江健三郎の登場の衝撃を正面から受け止め、高く評価しており、逆に大江は、三島由紀夫の死の衝撃を、極めて否定的ながら後年の『さようなら、私の本よ!』(講談社 2005年)に至るまで思索し続けています。

若き日の彼らを見舞った共通の危機は、言うまでもなく第二次世界大戦であり、それを神格化された天皇の名の下で経験し、敗戦を迎えました。しかし、彼らがいた場所は、東京と四国の森であり、その十歳の年齢差は決定的な違いでした。

戦後社会に蔓延したニヒリズムの克服は、当時の作家たちにとって、大きな課題であり、彼らとて例外ではありません。

三島と大江は、どのようにして「生きよう」とし、またどのように「死」を捉えていたのでしょうか?

二人の生と作品の軌跡を比較しつつ、更にそこに外地の奉天で終戦を迎えた安部公房、長崎で被爆した林京子といった作家たちの生と作品の参照を加え、立体的な議論を目指したいと思います。

日時:2024年4月13日(土)総会 午後1時~1時40分 記念講演 午後2時~4時
会場:世田谷文学館1階 文学サロン
総会:友の会2023年度会員は参加ください。(友の会会員以外の方は参加できません。)
講演申込:友の会2023年度会員、世田谷文学館「セタブンパス」会員、一般の方より申込みを受付けます。「往復はがき」に、①イベント「記念講演」②開催日「4月13日」③2023年度会員番号(会員番号の前に友の会あるいはセタブンパス明記)、両会員以外の方は「非会員」と記載 ④住所・氏名・電話番号を記入して投函ください。締切は3月18日必着です。(Web申込みは行いません。)

〈往復はがきの宛先〉
〒157-0062 世田谷区南烏山1-10-10 世田谷文学館内
世田谷文学館友の会
TEL. 03-5374-9111(代)
友の会専用携帯電話:080-1154-1562

定員:150名にたいして申込み多数の場合は抽選となります。(友の会会員優先)
参加費:友の会2023年度会員は総会・記念講演とも無料、「友の会2023年度会員証」提示要。セタブンパス会員は記念講演無料、「セタブンパス会員証」提示要。一般の方は記念講演参加費500円を当日受付にてお支払いください。


世田谷文学館・世田谷文学館友の会共催講演

「江戸文化の仕掛け人・蔦屋重三郎」

法政大学名誉教授・前総長 田中 優子氏

蔦屋重三郎は、浮世絵を含めた江戸の印刷・出版物の質を一気に上げ、必要不可欠な存在に押し上げた。その結果江戸文化はヨーロッパに大きな影響を与え、評価が定着した。そこには蔦屋重三郎の練り上げられた企画があった。数々の仕掛けを作ってその企画を実行したことで、以下のようなことが達成された。

1、吉原の年中行事を核に、吉原が「文化の別天地・発信地」となった。

2、本が、吉原と江戸文化全般の宣伝媒体となった。

3、自ら「連」の中に入って人と人をつなげ、「連」を出版に結びつけ、その結果、後世の日本人は「連」の創造性を知ることになった。

4、横のつながり、縦(世代間)のつながりの両方において、その間に立つ「橋渡しの人」の存在を重要視し、そのような人々が活躍できた。

5、江戸文化を担うスターを生み出すことで、「江戸っ子」と「江戸文化」に確かな位置が与えられた。

6、戯作や浮世絵の中に「キャラクター(個性を持った独特の存在)」が立ち上がり、江戸文化が一層、面白いものになった。

このように整理しただけで、その実力がわかる。しかし一人で実行したのではない。さまざまな人間関係の網の目の中で、人々の才能を拓くことに手を貸し、さらなる網を作っていったのである。

例えば蔦屋重三郎が遊女と生花を結びつけることで、遊女の文化的な格が上がった。芸者が中心になる祭り「吉原俄(にわか)」を出版物にすることで、芸者への関心が生まれた。狂歌連に属する幕臣、藩士、学者、絵師、狂言師、能楽師、作家、商人、版元がその場の創造活動を出版物の形にすることで、後の世代に受け継がれた。このように蔦屋重三郎は日本文化に大きな足跡を残したのである。(講演者からのメッセージ)

日時:2024年2月12日(月・振替休日)午後2時~4時(受付1時半より)
会場:世田谷文学館1階 文学サロン
参加費:会員500円 会員以外1,000円
申込締切日:2024年1月22日(月)必着 ※受付は終了しました。
定員:150名(応募者多数の場合は抽選)


文学散歩

新春散歩 神楽坂をゆるりとくだりましょう

~ 「漱石」から始めて「漱石」で締めます ~

現代の中に明治時代の面影を随所に残す神楽坂。文豪のみならず多くの著名人に好まれ、夏目漱石の生涯においても、いくつもの痕跡があり、散歩には“おいしい”場所。今回の神楽坂散歩は「初めに漱石、締めに漱石」です。その他の著名人の想いの残るスポットや、昔ながらの横丁ものぞきながら、神楽坂をくだります。

日時:
1回目:2024年1月18日(木)
2回目:2024年1月28日(日)
※予定していた1月21日が終日雨天予報のため変更しました。
(両日とも同じコース、小雨天決行)
集合:12時40分、新宿区立漱石山房記念館の館内に集合。「早稲田駅」1番出口から出て、斜め前の信号を渡り、正面の八百屋の奥の左側脇道を進みます。脇道入口に「漱石山房記念館 漱石山房通り」という標識あり。
アクセス:「漱石山房記念館
参加費:1,000円(団体保険代含む)
案内:友の会スタッフ
募集人数:各日20名程度
申込締切:1月9日(火)必着、第一希望日第二希望日を必ず明記ください
※受付は終了しました。

(応募多数の場合は希望日調整あるいは抽選)


俳句鑑賞会

日時:2024年1月23日(火)、2月27日(火)、3月12日(火)
午前10時半~正午
会場:文学館2階講義室
参加費:200円
※秀句一句とご自作があれば一句お持ちください。

※4月以降は、同好会「俳句鑑賞会」として引き続き活動を続けます。ご参加を希望される方は代表者・中出清治(03-3991-7425)までご連絡ください


※イベント詳細は、「おしらせ」168号をご確認ください。

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